合成着色料・赤色3号は子どもに大丈夫?|お弁当やおやつで気をつけたい食品添加物の選び方

彩り豊かな子ども用お弁当の写真
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こんにちは。


30年以上、看護師として現場に立ってきた渋谷です。


夏休みも終わりに近づき

そろそろお弁当作りが再開するご家庭も
多いのではないでしょうか。

彩りよく仕上げたお弁当を
見て「この赤いウインナー、着色料は大丈夫かな」

とふと気になった経験がある方もいらっしゃると
思います。

特に近年は、アメリカで「赤色3号」
という着色料の使用が禁止された

というニュースが話題になりました。

「日本ではまだ使われているけれど、本当に
大丈夫なの?」

という疑問の声を、サロンや相談の場でも
耳にするようになりました。

この記事では、合成着色料、特に
話題になった赤色3号を中心に

アメリカと日本で判断が分かれた理由

そして子どもの発達との関係についてよく語られる

「多動性」の話を、公的機関の評価や研究に
基づいて整理します。


そのうえで、日々のお弁当・おやつ選びで実践できる

無理のない工夫もご紹介します。


不安を煽るのではなく、「知ったうえで選べる」

状態を目指したいと思います。

彩り豊かな子ども用お弁当の写真
目次

そもそも「着色料」とは? お弁当の彩りを支える食品添加物の役割

お弁当箱を開けたとき、
赤いウインナーやかまぼこのピンク色

たくあんの黄色などが目に入ると

それだけで食欲がわいてくるものです。


こうした色の多くは、食品そのものが本来持つ色ではなく

着色料と呼ばれる食品添加物によって補われた色

であることが少なくありません。

着色料には、大きく分けて「合成着色料」と
「天然着色料」の2種類があります。
合成着色料の代表格が

石油を原料に化学的に合成されるタール色素です。


日本では食品衛生法に基づき

赤色2号・赤色3号・黄色4号など12種類のター
ル色素が

「指定添加物」として使用が認められており

対象となる食品の種類や使用量の上限も
細かく定められています。

一方、天然着色料には、パプリカやベニコウジ、
クチナシなど

植物由来の色素があり、こちらも安全性の評価を
経て使用されています。

なぜこうした着色料がわざわざ使われるのかというと

理由は単純な「見た目のため」だけではありません。


加熱・冷凍・保存といった加工の過程で食品本来の色は

褪せたり変わったりしやすく、色にムラがあると消費者に

「品質が劣化しているのでは」という誤解を
与えてしまいます。


着色料は、

製品ごとの色合いを均一に保ち、食品としての印象を安定させる

という、品質管理上の役割も担っているのです。

とはいえ、「指定添加物だから完全に無害」と単純に
言い切れるものでもありません。

指定添加物は、食品安全委員会という国の機関が
動物実験や

ヒトでのデータをもとにリスクを評価し

「通常の食生活で摂取する範囲であれば健康への
影響は認められない」

と判断されたうえで、
使用基準(対象食品・使用量の上限)が

定められている、という段階を踏んだものです。

つまり「絶対安全」ではなく「現在分かっている
科学的知見の範囲では

決められた使用量を守れば健康リスクは
無視できるレベル」という

条件付きの安全性であることを理解しておくことが
大切です。

実際にタール色素が使われやすい食品の例としては

お弁当のおかずになりやすい

赤ウインナーや

ハム・かまぼこ・たらこ、福神紅しょうがなどの漬物

ゼリーやかき氷のシロップ、駄菓子などが挙げられます。


共通しているのは、もともとの食材の色が淡かったり

加工・保存の過程で色が
変わりやすかったりする食品だという点です。


逆にいえば、こうした食品を買うときに原材料表示へ

ひと目通す習慣をつけておくだけで、着色料の使用状況を

ある程度把握できるということでもあります。

食品の原材料表示ラベルを確認している様子

アメリカで使用禁止になった「赤色3号」、何が問題視されたのか

2025年1月、アメリカ食品医薬品局(FDA)は

食品に使われる合成着色料「赤色3号(エリスロシン)」
の

使用許可を取り消すと発表しました。


日本でも大きく報道されたため

記憶に残っている方も多いかもしれません。

この決定の根拠となったのは、ラットを使った動物実験で

高用量の赤色3号を長期投与した雄ラットに

甲状腺腫瘍の発生が確認されたという研究結果でした。

アメリカには「デラニー条項」と
呼ばれる法律上のルールがあり

動物実験で発がん性が確認された添加物は

ヒトへの実際のリスクの大小にかかわらず

食品への使用を認めないと定められています。


今回の禁止は、このデラニー条項が適用された結果です。

ここで注意したいのは

「ラットで腫瘍ができた=人間にも同じことが起きる」

と直結する話ではない、という点です。


多くの毒性学の専門家は

ラットで観察された甲状腺腫瘍は

ラット特有のホルモン代謝の仕組みと

通常の食生活では考えられないほどの高用量投与

によって生じたものであり

同じメカニズムがヒトに当てはまる可能性は

低いと指摘しています。

FDA自身も発表の中で、「今回の措置は
デラニー条項という法的な

仕組みに基づくものであり、通常の食品からの摂取で
人に健康被害が出るという

新しい知見が見つかったわけではない」
という趣旨の説明を行っています。

つまり今回の一件は、

「アメリカが新たな健康被害を発見して緊急に
禁止した」というよりも

「量にかかわらず発がん性が確認されたら自動的に
禁止する」

というアメリカ独自の法律上のルールが働いた結果

という側面が大きいのです。


この背景を知らずに「アメリカが禁止した=危険な物質」

とだけ受け取ってしまうと、実態とは
異なる理解につながりかねません。

実はデラニー条項によって使用禁止となった添加物は

赤色3号が初めてではありません。

過去にも動物実験で発がん性が確認された甘味料や
着色料が

同じ枠組みで使用禁止になった例があります。


アメリカでは、こうした「ゼロリスクを法律で担保する」

という考え方が長く採用されてきた一方で

近年は「実際の摂取量に照らして評価すべきだ」

というリスクベースの考え方を求める専門家の声も
出ています。


今回の赤色3号の禁止についても

アメリカ国内の栄養学・毒性学の専門家の間で
「妥当な措置」

とする意見と、「実質的なリスクの大きさに見合わない

過剰な規制ではないか」とする意見の両方が存在しており

一枚岩の結論が出ているわけではないという点も

知っておくとよいでしょう。

日本の食品安全委員会はどう評価しているのか

では、日本ではなぜ赤色3号の使用が
続いているのでしょうか。

「規制が甘いのでは」と
感じる方もいらっしゃるかもしれませんが

実際には日本独自の評価プロセスを経た結果です。

日本では、内閣府に設置された食品安全委員会が

添加物ごとに動物実験のデータなどをもとに
リスク評価を行い

「一生涯毎日摂取し続けても健康への悪影響がないと
推定される量」

である一日摂取許容量(ADI)を設定しています。

そのうえで厚生労働省が、実際の食生活でADIを
超えないよう

対象食品や使用量の上限を定めています。


赤色3号についても、こうした評価プロセスを経て

使用が認められており、消費者庁は2025年2月時点で

「赤色3号の通常の使用によって健康に影響が
及ぶという主張は

科学的に十分な裏付けがあるとは言えない」

との見解を示しています。

実際の摂取量を調べたマーケットバスケット調査

(市販食品を実際に購入して分析する調査)では、

日本人の赤色3号の一日あたりの推定摂取量は

ADIのごく一部にとどまるという報告もあります。

使用が認められている食品も、漬物や和菓子、
かまぼこの一部など

限定的で、日常的に大量に
摂取するような設計にはなっていません。

ここで大切なのは、「アメリカ=正しい」
「日本=正しい」

という二項対立で捉えないことです。


アメリカのデラニー条項は

「発がん性が少しでも確認されたら量に
関係なく禁止する」

というハザード(危険性の有無)
重視の考え方であるのに対し

日本の制度は「実際にどれだけの量を摂取するか」

というリスク(実際の危険度)を重視する考え方に
立っています。


どちらも国際的に認められた科学的アプローチであり

判断が分かれること自体は珍しいことではありません。


大事なのは、こうした前提の違いを知ったうえで

報道の一部分だけを見て過剰に
不安になりすぎないことだと

看護師としては感じています。

なお、ADIという考え方をもう少し具体的に
イメージするために

あくまで仕組みを説明するための例として挙げると

ADIは「体重1kgあたり何mgまで」という形で
定められ

そこに体重をかけて一人ひとりの目安量が計算されます。

実際のマーケットバスケット調査(市販食品を
購入して分析する調査)では

赤色3号を含む多くのタール色素について

日本人の実際の推定摂取量は
ADIの数十分の一からそれ以下

にとどまっているという報告があります。


着色料を含む食品を日常的に食べたとしても

ADIに近づくような食生活は
考えにくいということです。


数字だけを見ると身構えてしまいますが

こうした余裕を持った基準になっていることも
知っておくと

過度な不安を減らす助けになるはずです。

彩り豊かな有機野菜の写真

着色料と子どもの多動性は関係あるのか? 研究結果を正しく読む

合成着色料の話題になると

「着色料は子どものADHD(注意欠如・多動症)
の原因になる」

という言説を目にすることがあります。

これは、2007年に
イギリスのサザンプトン大学の研究チームが

医学誌ランセットに発表した、
いわゆる「サザンプトン研究」
がもとになっています。

この研究では、複数の合成着色料と

保存料の一種(安息香酸ナトリウム)を

混ぜた飲料を子どもたちに摂取してもらったところ

摂取していないグループと比べて、行動評価スコア上

活動性の高まりが見られたという結果が報告されました。


この結果を受けて、EU(欧州連合)では

対象となった6種類の合成着色料を含む食品に

「子どもの活動や注意力に悪影響を
及ぼす可能性があります」

という注意表示を義務づける措置がとられています。

ただし、この研究を紹介する際には、
いくつか注意すべき点があります。

第一に、実験で使われたのは複数の着色料と保存料を
混ぜたカクテル
であり

赤色3号のような特定の着色料一つだけの影響を
証明したものではありません。


第二に、行動スコアの変化は統計的には確認されたものの

その差は比較的小さく、すべての子どもに同じように
影響が現れたわけではなく

個人差が大きいという点も報告されています。


第三に、合成着色料を多く含む食品は

糖分や脂質の多い加工食品であることが多く

行動への影響が着色料そのものによるものなのか

食生活全体の傾向によるものなのかを完全に
切り分けることは

簡単ではありません。

こうした背景を踏まえると

「着色料が子どものADHDの直接的な原因であると
科学的に証明された」

と言い切るのは、現時点では言い過ぎです。


より正確には

「一部の子どもにおいて、複数の添加物の組み合わせが

活動性に影響する可能性が示唆されている」という

限定的で慎重な表現にとどめるのが適切でしょう。


不安を感じる場合は、特定の添加物を過度に恐れるよりも

加工度の高い食品や糖分の多いお菓子・飲料の摂取頻度

そのものを見直す方が、実践的な対策になると
考えられます。

また、サザンプトン研究をきっかけにEUで
注意表示の対象となったのは

赤色3号ではなく、日本ではあまり聞き慣れない

黄色4号・黄色5号・赤色40号など、
合わせて6種類の合成着色料でした。


「赤色3号=多動性の研究で問題視された色素」

という組み合わせで語られることもありますが

これは正確ではありません。


話題になった研究と赤色3号のアメリカでの禁止は

それぞれ別の懸念(多動性への影響 と 発がん性)
に基づく

別々の出来事だという点も、
正しく整理しておきたいポイントです。


こうした情報が混ざり合ったまま拡散されやすいのが

食品添加物というテーマの難しいところだと感じます。

今日からできる、お弁当・おやつと添加物との付き合い方

ここまでの内容を踏まえると

「着色料だから即座に避けるべき」というわけでも

「指定添加物だから気にしなくてよい」

というわけでもない、というのが実際のところです。

大切なのは、神経質になりすぎず、知ったうえで
選択できる状態
を

作ることだと思います。

以下に、無理なく続けられる工夫をいくつかご
紹介します。

まず基本になるのが、原材料表示を確認する習慣です。

着色料は「着色料(赤3)」「着色料(黄4、青1)
」のように

物質名が具体的に表示されるルールになっています。


気になる方は、購入前にひと目通してみるだけでも

どのような添加物がどのくらいの種類使われているか

把握しやすくなります。


特にお弁当のおかずとして使う頻度が高い

ハム・ソーセージ・かまぼこ・たらこなどの加工食品は

着色料の使用が比較的多い品目なので

意識してみるとよいでしょう。

次に注意したいのが、「無添加」という表示だけで

安心しきらないという視点です。

以前の記事(「無添加と書いてあっても
安心できない理由」)

でもお伝えしましたが、着色料や保存料を
使っていなくても

pH調整剤や乳化剤など、別の目的の添加物が
使われているケース
は

珍しくありません。


「無添加」の一言だけで判断せず

原材料表示全体に目を通す方が実態に近づけます。

彩りについては、着色料に頼らず自然の食材の色を
活用する
のも

ひとつの方法です。

ミニトマトやパプリカの赤、
ブロッコリーやほうれん草の緑

卵焼きやコーンの黄色などを組み合わせるだけでも

お弁当は十分に華やかになります。


すべてを手作りに切り替える必要はなく

市販品と手作りを組み合わせながら

彩りの一部を自然な食材に置き換えていくだけでも

着色料の摂取頻度は自然と減っていきます。

また、加工食品を選ぶ際に、無添加や無着色をうたった

ハム・ソーセージを選択肢に加えておくのも
一つの工夫です。

もちろん毎回でなくてよく、
「気になるときの選択肢を一つ持っておく」

くらいの気持ちで取り入れると続けやすいと思います。

買い物のときに確認したい3つのチェックポイント

忙しい毎日の買い物では

じっくり原材料表示を読み込む時間が取れないことも

多いと思います。


そこで、最低限これだけ見ておけば十分

という3つのポイントをまとめました。

  • 「着色料」の表示があるかどうかをまず確認する。
    あれば、括弧内の物質名(赤3、黄4など)まで見られるとなおよいですが
    難しければ「着色料と書かれた商品が何種類あるか」
    を把握するだけでも十分です。
  • 「無添加」「無着色」の表示だけで判断せず、
    原材料欄全体にざっと目を通す。
    pH調整剤や乳化剤などが多く並んでいないかも一緒に確認すると
    より実態に近い判断ができます。
  • 同じ用途の商品を2〜3種類、たまに見比べてみる。
    毎回でなくてよいので、いつも買っている商品とは別の商品の
    原材料表示を見比べてみると、「意外とシンプルな商品がある」
    という発見につながることがあります

よくある質問

加熱調理をすれば、着色料は分解されてなくなりますか?

着色料の種類にもよりますが、
家庭での通常の加熱調理程度で

完全に分解・無害化されるとは考えにくく

過度に期待しない方がよいでしょう。

着色料は高温での加工・保存を前提に安定性を
評価されたうえで

使用が認められているため、「加熱すれば大丈夫」と
考えるより

そもそもの摂取頻度を意識する方が現実的です。

国産の食品なら、着色料は使われていませんか?

産地と着色料の使用有無は直接関係がありません。

国産・輸入にかかわらず、使用の可否は

原材料表示で確認する必要があります。
「国産だから無添加」という思い込みは

誤解につながりやすいポイントの一つです。

最後にお伝えしたいのは、完璧を求めすぎないことです。
毎日すべて手作り・無添加にこだわろうとすると

作る側の負担が大きくなり、かえって長続きしません。
市販品に頼る日があってもよく

その中で「知っているからこそ選べる」

判断材料を少しずつ増やしていくことが、
無理のない食生活につながります。

米国FDAは2025年1月、雄のラットに高い量を
与えた実験でがんが見られたことを理由に、
法律(デラニー条項)にもとづいて、
食品などへの赤色3号の使用許可を取り消すと
発表しました(食品は2027年1月までに
切り替え)。

一方でFDAは、この所見はラットに
特有の仕組みによるもので、人が
通常とる量はそれよりずっと少ないとも
説明しています。

国によって判断が分かれる添加物もあるため、
気になる方は原材料表示を
確かめて選ぶのがよいでしょう。

まとめ

赤色3号をはじめとする合成着色料をめぐっては

アメリカでの使用禁止という出来事もあり

不安に感じる保護者の方は少なくありません。


しかし今回見てきたように、アメリカの禁止は

「デラニー条項」という法的な仕組みに基づくものであり

新たな健康被害が発見された結果ではないこと

そして日本ではリスク評価に基づいて摂取量が

安全域に収まるよう管理されていることが分かりました。


子どもの多動性との関連についても、

「一部の子どもに影響が示唆されている」

という段階の話であり、「証明された」と

言い切れるものではありません。

大切なのは、報道の一部分だけを見て

極端に不安になることでも、逆に
「指定添加物だから気にしない」

と無関心になることでもなく

正しい情報をもとに、できる範囲で工夫を
積み重ねていく
ことだと

30年以上医療の現場に
立ってきた立場からもお伝えしたいと思います。

今日のお弁当・おやつ選びの、
小さなヒントになれば幸いです。

食と体をテーマにした看護師の教材は、
コクアマーケットで紹介しています。

参考にした資料

彩り豊かな子ども用お弁当の写真

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この記事を書いた人

AIナースコンシェルジュ|てっぺい
30年の医療・介護経験と看護師としての知識を土台に、AIを使いこなしながら「暮らしを整えるヒント」と、AIで作ったお役立ちデジタル商品をお届けしています。
無添加食品・美容・スピリチュアルなど、テーマは様々でも軸はいつも「安心・信頼・ポジティブ」。
読んで終わりではなく、使って心地よくなるものを目指しています。

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