非常食・備蓄食品の添加物は多い?防災の日に見直す安全な選び方

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9月1日は「防災の日」です。

最近、スーパーやドラッグストアで非常食コーナーを
見かける機会が増えたという方も
多いのではないでしょうか。

台風や地震への備えとして、缶詰やレトルト食品
乾パンなどを買い足す時期ですが、そこでふと
気になるのが「非常食には
保存料がたくさん入っているのでは」という疑問です。

長期間保存できる食品と聞くと、体に
負担の大きい添加物が使われていると
連想しがちですが、実際のところはどうなのでしょうか。

ローリングストックという言葉が広まり、非常食を
特別なものではなく日常の延長として備える家庭も
増えています。

だからこそ、漠然とした不安のまま買い物をするのではなく
仕組みを理解したうえで選びたいという方に向けて
この記事をお届けします。

私は看護師として30年以上
病棟や在宅医療の現場で患者さんの食事指導にも
関わってきました。

その立場から、非常食・備蓄食品に
使われる食品添加物の実態と、家庭で備蓄食品を
選ぶときに気をつけたいポイントを
できるだけ客観的な情報に基づいてお伝えします。

目次

非常食が長持ちする本当の理由|「保存料」だけではなかった

まず整理しておきたいのは、缶詰やレトルト食品が
長期保存できる仕組みです。

「賞味期限が長い=保存料がたくさん使われている」と
考える方は少なくありませんが、これは
正確な理解とは言えません。

缶詰やレトルトパウチ食品の多くは、密閉した容器に
食品を詰めたあと、高温・高圧で
加熱殺菌する製法によって保存性を高めています。

容器の中を無菌に近い状態にし、外気を
遮断することで、微生物の増殖を防いでいるのです。

そのため、実際には保存料を使わずに長期保存を
実現している商品が多く存在します
。

公益社団法人日本缶詰びん詰レトルト食品協会も
缶詰・びん詰・レトルト食品には保存料が
使用されていないケースが多いことを紹介しています。

一方で、乾パンやアルファ米のように
水分をほとんど含まない「乾燥」によって保存性を
高めているタイプの非常食もあります。

これらも、水分活性を下げることで微生物が
増殖しにくい環境をつくる仕組みであり、保存料に
頼っているわけではありません。

つまり非常食が長持ちする理由の多くは
添加物ではなく「加熱殺菌」「密封」「乾燥」
といった加工技術にあるということです。

「レトルト」という言葉自体、もともとは
高圧釜(レトルト釜)を使って殺菌する加工方法を
指しており、この加熱と密封のプロセスこそが
長期保存の核心だと言えます。

缶詰の賞味期限がおおむね3年、レトルト食品が
1〜2年前後とされているのも
保存料の量ではなく、こうした殺菌・密封の技術水準によるところが
大きいのです。

もちろん、すべての非常食に保存料が
使われていないと断言することはできません。

商品によっては、風味や食感を保つ目的で
酸化防止剤やpH調整剤などが
使われている場合もあります。

大切なのは、「非常食=保存料だらけ」という思い込みだけで
判断せず、実際の原材料表示を確認する習慣を
持つこと
です。

また、賞味期限が長い商品ほど見た目や匂いの変化に
気づきにくいという側面もあるため
期限表示そのものを定期的に確認することも
忘れないようにしたいところです。

私自身、看護の現場で高齢の患者さんやそのご家族から「非常食は
添加物が心配で買いにくい」という声を
聞くことがありました。

しかし仕組みを正しく知ることで、必要以上に不安を
感じずに備蓄を進められると感じています。

不安の正体を分解して理解することは、非常食に
限らず、日々の食品選び全般に役立つ視点だと思います。

非常食の缶詰を棚から取り出す様子

非常食によく使われる食品添加物の種類と役割

非常食にも、まったく添加物が
使われていないわけではありません。

どのような目的で、どんな添加物が
使われることがあるのかを知っておくと、表示を
見たときに落ち着いて判断しやすくなります。

レトルトカレーや惣菜タイプの非常食には
酸味料やpH調整剤が使われることがあります。

これらは食品のpHを一定に保ち
風味の劣化や微生物の増殖を抑える目的で
使用されるもので、食品衛生法に基づき安全性が
評価されたうえで使用が認められています。

甘みのある非常食用ゼリーやビスケットには
砂糖の代わりに甘味料が使われている商品もあります。

これは長期保存中の風味変化を抑えたり、カロリーを
調整したりする目的で使われることが多いです。

また、色合いを保つために着色料が使われる商品や
油分の酸化を防ぐために酸化防止剤(ビタミンCやビタミンEなど)が
使われる商品もあります。

これらの多くは、もともと自然界にも存在する成分を
由来とするものや、日常の加工食品でも
広く使われている添加物です。

なお、非常食で気になりやすい「塩分」は
添加物ではなく食品そのものの成分ですが
長期保存を目的に、通常のレトルト食品よりやや塩分を
高めに設計している商品もあります。

高血圧などで塩分を制限している方は
添加物表示だけでなく、栄養成分表示のナトリウム(食塩相当量)の欄もあわせて
確認しておくと安心です。

「添加物」と一括りにすると不安に
感じやすいものですが、種類によって役割も
安全性の評価のされ方も異なります。

一般に流布している「添加物は種類を問わずすべて
危険」という考え方は、科学的な評価の実態とは
異なる部分があると言われています。

食品添加物は、国が定めた使用基準や1日摂取許容量(ADI)の範囲内で
使用されることが前提
とされており、通常の食生活で
摂取する量であれば健康への影響は小さいと
評価されています。

とはいえ、非常時は数日間にわたって
同じような加工食品を食べ続けることになりやすいため
ふだんの食生活以上に「表示を見て選ぶ」意識を
持つことには意味があります。

また、レトルト食品のなかには
調味料(アミノ酸等)といった、うま味を
補う目的の添加物が使われている商品も多くあります。

これは非常食に限らず、外食や中食でも日常的に
使われているもので、決して非常食だけに
特有のものではありません。

むしろ、ふだん口にしている加工食品と
同じような添加物が使われていると分かれば
必要以上に身構えずに済むはずです。

大切なのは「入っているかどうか」ではなく
「どのくらいの頻度で、どの程度の量を
口にするのか」というバランスの視点だと考えています。

備蓄食品を選ぶときにチェックしたい表示の見方

非常食を選ぶときも、日常の食品と同じように
原材料表示を確認する習慣をつけておくと安心です。

原材料表示は、使用量の多い順に記載されており
後半に記載されている添加物が、味や保存性に
関わる主な成分だと分かります。

また、「/(スラッシュ)」以降に
記載されているのが添加物である
というルールを
知っておくと、原材料と添加物を区別しやすくなります。

たとえば「野菜、鶏肉/調味料(アミノ酸等)
酸化防止剤(ビタミンC)」と表示されていれば
スラッシュより後ろの部分が添加物です。

非常食の場合、アレルギー表示の確認も欠かせません。

避難所生活など環境が変わる状況では、いつも
使っているアレルギー対応食品が手に
入らない可能性もあるため、家族の状況に合わせて
あらかじめアレルゲン表示を確認したうえで
備蓄しておくことをおすすめします。

さらに、災害時は水や電気が
制限される可能性もあるため
「加熱不要でそのまま食べられるか」「調理にどの程度の水を
使うか」といった実用面もあわせて
チェックしておくと安心です。

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最近は、保存料や合成着色料を使用していないことを
パッケージに明記した非常食用の商品も増えています。

たとえば、常温保存が可能な無添加のサラダチキンは
たんぱく質補給用の非常食として取り入れやすく
原材料もシンプルなものが多いため、表示を
確認する練習にも向いています。

表示を一つずつ確認する作業は手間に
感じるかもしれませんが、慣れてくると数秒で
判断できるようになります。

非常食を買い足すタイミングは、家族で表示の見方を
確認し合う良い機会にもなるはずです。

新鮮な野菜と備蓄用の缶詰を並べたキッチン

家族(子ども・高齢者)のための備蓄食品選びの工夫

非常食を選ぶときは、家族構成に応じた配慮も
欠かせません。

特に小さなお子さんや高齢のご家族がいる場合は
添加物の種類だけでなく、塩分量や固さ
アレルゲンなど、複数の視点から商品を
選ぶ必要があります。

乳幼児がいるご家庭では
大人用の非常食をそのまま与えるのではなく、月齢に
応じたベビーフードタイプの備蓄食品を別に
用意しておくと安心です。

ベビーフードは食品衛生法に加え
対象年齢や栄養面に配慮した基準のもとで
作られている商品が多く、添加物の使用も控えめに
設計されているものが一般的です。

高齢のご家族については、塩分やたんぱく質量
そしゃく・嚥下のしやすさも重要な判断材料になります。

看護の現場では、災害時に食事内容が急に
変わることで体調を崩される方を見てきました。

避難生活が長引くと、野菜不足によって便通が
乱れたり、水分摂取が減って
脱水気味になったりする高齢の方も少なくありません。

可能であれば、野菜ジュースやドライフルーツ
ゼリー飲料など、栄養バランスを
補える食品もあわせて備えておくと
いざというときの負担を減らせます。

持病があり食事制限のある方は、ふだんの食生活に
近い備蓄食品を選んでおくことが
災害時の体調管理にもつながると感じています。

また、非常食は一度にまとめて用意して
終わりにするのではなく、消費期限を
確認しながら少しずつ入れ替えていくことが大切です。

特に子どものいる家庭では、成長に合わせて
必要な栄養や量が変わっていくため、半年から1年に
一度は備蓄内容を見直す機会
を作ることをおすすめします。

選ぶ際には、添加物表示だけでなく、「家族の誰が
どんな状況で、どのくらいの期間食べるのか」を
イメージしながら備えることが
無理のない備蓄につながります。

妊娠中の方がいるご家庭でも、考え方は基本的に同じです。

特別に避けるべき添加物が非常食に限って
多く含まれているわけではないため、ふだんの食事で
気をつけている範囲を目安に
選べば問題ないケースがほとんどです。

心配な場合は、かかりつけの産婦人科医や管理栄養士に
相談しながら備蓄内容を決めると安心です。

加えて、災害時は環境の変化からくるストレスで
食欲が落ちるお子さんも少なくありません。

ふだん食べ慣れている味に近いものを一部でも
備えておくと、いざというときに食が進みやすくなります。

ローリングストックで日常の食品添加物とも上手に付き合う

非常食というと特別なものを
買い込むイメージがあるかもしれませんが、近年は
「ローリングストック」という考え方が広がっています。

これは、ふだん使っている食品を少し多めに
買い置きし、消費した分を買い足しながら、常に
一定量の食品を家庭に備えておく方法です。

レトルト食品や缶詰だけでなく、乾麺やだしパック
調味料なども対象にできるため、非常食と
日常の食事を分けて考えずに
済むというメリットがあります。

たとえば、缶詰のツナや魚の水煮は
非常食としてだけでなくサラダやパスタの具材として
日常でも使いやすく、乾麺やフリーズドライのみそ汁なども
備蓄と普段の食卓を無理なくつなげてくれます。

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ローリングストックの発想を取り入れると、日常的に
使う調味料の選び方を見直すきっかけにもなります。

毎日の味付けに使うだしや調味料は、家族が
口にする回数も多いため、原材料表示を
確認しながら、なるべくシンプルな原材料で
作られたものを選ぶという視点を持っておくと安心です。

非常食を「特別なもの」として買って
終わりにするのではなく
日常の食品選びの延長として考えることで
無理なく備蓄を続けられます。

また、家族と一緒に非常食を試食する機会を
作っておくと、実際の災害時に慣れない味や食感に
戸惑うことを減らせます。

防災の日をきっかけに、まずは
家にある備蓄食品の賞味期限と原材料表示を
あらためて確認してみてはいかがでしょうか。

買い足すときは一度に高価なセットをそろえようとせず
ふだんの買い物のついでに
1品ずつ増やしていくくらいの気持ちで十分です。

無理のないペースで続けることが、結果的に
長く続く備蓄習慣につながります。

首相官邸の「災害に対するご家庭での備え」でも、
食料や飲料水などの家庭での備蓄が
紹介されています。

まとめ|正しい知識が、いざというときの安心につながる

非常食・備蓄食品は、長期保存できるからといって
保存料だらけというわけではありません。

多くの缶詰やレトルト食品は、加熱殺菌と
密封という製法によって保存性を高めており
添加物が使われる場合も、国の基準に基づいて
安全性が評価されたうえで使用されています。

大切なのは、「添加物が入っているかどうか」だけで
一喜一憂するのではなく、原材料表示を
確認しながら、家族の体調やライフスタイルに
合った備蓄食品を選ぶことです。

30年以上、医療の現場で患者さんやご家族と
接してきた立場から感じるのは、正しい知識を
持つことが、いざというときの安心につながる
ということです。

災害はいつ起こるか分かりません。

だからこそ、防災の日をひとつの区切りとして
ご家庭の備蓄食品を見直す時間を
持っていただけたらと思います。

備えを万全にしようと気負いすぎる必要はありません。

まずは知ることから始め、できる範囲で
少しずつ整えていくという姿勢で十分だと
長年の臨床経験を通じて感じています。

このブログ「その食品、本当に安全?」では
今回ご紹介した非常食以外にも
毎日の調味料や食品表示の読み方など、暮らしに
役立つ食の安全情報を継続してお届けしています。

気になるテーマがあれば、ぜひ関連記事もあわせて
チェックしてみてください。

ご家族の健康と安心のために
今日からできる小さな一歩を、一緒に
積み重ねていきましょう。

食と体をテーマにした看護師の教材は、
コクアマーケットで紹介しています。

参考にした資料

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この記事を書いた人

AIナースコンシェルジュ|てっぺい
30年の医療・介護経験と看護師としての知識を土台に、AIを使いこなしながら「暮らしを整えるヒント」と、AIで作ったお役立ちデジタル商品をお届けしています。
無添加食品・美容・スピリチュアルなど、テーマは様々でも軸はいつも「安心・信頼・ポジティブ」。
読んで終わりではなく、使って心地よくなるものを目指しています。

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