こんにちは、終活ガイド1級の渋谷です。
家族や身内がいても、遺骨の引き取りを拒否される
「無縁遺骨」が増えているのをご存知でしょうか。
お墓を用意していても、納骨してくれる人がいなけれ
ば意味がありません。
今日はこの現実についてお話しします。
無縁遺骨が増えている背景

無縁遺骨の問題は、ここ十数年で全国の自治体に広がっている社会問題です。
背景には、核家族化が進み、近隣や親戚との関係が
薄れていることがあります。
おひとり様世帯の増加も、大きな要因のひとつです。
身元や親族がわかっていても、経済的な事情や長年の
疎遠を理由に、引き取りそのものを断られる
ケースも報告されています。
子どもがいない夫婦の場合、どちらか一方が亡くなったあと
最終的に無縁遺骨となってしまうこともあります。
親族の存在が確認できても、金銭的な負担を理由に引き取りを
辞退するケースも少なくありません。
納骨できない遺骨はどうなるのか
日本では、火葬や納骨を行う人がいない場合、
自治体が代わってこれを行うことになっています。
これは墓地、埋葬等に関する法律の第9条で、埋葬や
火葬を行う人がいないとき、または
分からないときは、亡くなった場所の市町村長が
行うと定められているためです。
無縁遺骨が増えるほど、納骨堂の維持管理は自治体の
財政を圧迫していきます。
希薄になった人間関係が、こうした形で社会全体の負担に
つながっているのです。
総務省が2023年にまとめた遺留金等に
関する実態調査でも、引き取り手のいない方の火葬を
市町村が行い、その費用や残されたお金の扱いに
苦慮している実態が報告されています。
自治体によっては、無縁納骨堂に安置できる期間が限られており
一定期間を過ぎると合葬されてしまう場合もあります。
無縁遺骨になりやすい人の特徴

無縁遺骨になりやすいのは、必ずしも天涯孤独な方だけではありません。
親族がいても、長年連絡を取っていない、
遠方に住んでいて疎遠になっている、経済的に余裕がない
といった事情が重なると、いざというときに引き取りを
断られてしまうことがあります。
おひとり様やLGBTの方の場合、パートナーがいても
法律上の親族ではないため、引き取る権利そのもの
が認められないケースもあります。
「自分には家族がいるから大丈夫」と思っていても、
実際には準備がなければ同じリスクを抱えていることを
知っておく必要があります。
無縁遺骨にならないためにできること
自分が無縁遺骨にならないためにできることは、
大きく2つあります。
1つ目は、エンディングノートに葬儀やお墓、
納骨についての希望を詳しく書いておくことです。
2つ目は、終活を請け負ってくれる会社に、
元気なうちから依頼しておくことです。
書いてあること・頼んであることがあるだけ
で、死後の対応はぐっとスムーズになります。
死後事務委任契約という選択肢
エンディングノートに希望を書いておくだけでは、
それを実行する法的な権限までは発生しません。
希望どおりに葬儀や納骨を行ってもらいたい場合は、
「死後事務委任契約」という契約を専門家や事業者と
結んでおく方法があります。
この契約を結んでおけば、家族や親族に頼らずとも、
契約した相手が代わりに火葬や納骨、各種の解約手続
きを進めてくれます。
おひとり様にとっては、無縁遺骨を防ぐための、
有力な備えのひとつといえるでしょう。
契約内容は事業者によって異なるため、
費用や対応範囲を事前によく確認しておくことをおすすめします。
死後事務を引き受ける事業者を選ぶときは、
国の「高齢者等終身サポート事業者ガイドライン」
が、契約内容の説明や
預かったお金の管理について確認すべき点を
示しているので、参考になります。
供養の形を考えておくことも大切
無縁遺骨を防ぐには、誰が納骨してくれるかだけでなく
どのような供養の形を望むかを考えておくことも大切です。
従来のお墓にこだわらず、樹木葬や海洋散骨、
手元供養など、選択肢は年々広がっています。
自分に合った供養の形を早めに決めておくことで、
頼む相手にとっても対応しやすくなります。
樹木葬や海洋散骨については、別記事「樹木葬と海洋
散骨の選び方|おひとり様の終活で後悔しない供養・
お墓の決め方」で詳しく解説していますので、
あわせてご覧ください。

那覇での相談から見えてきたこと
那覇でおひとり様の終活相談を受けていると、
「自分が死んだあと、誰が骨を拾ってくれるのか」と
いう漠然とした不安を口にされる方が少なくありません。
はっきりとした答えが見つからないまま、
そのことを考えないようにしている、という方も多いです。
しかし、備えておけば防げる問題であるからこそ、
早めに情報を知っておいていただきたいと感じています。
無縁遺骨をめぐるトラブル事例
無縁遺骨をめぐっては、全国でさまざまなトラブルが
報告されています。
遺骨の引き取りを巡って親族間で連絡が取れず、
自治体が長期間保管を続けているケース、
火葬費用の負担を巡って揉めてしまうケースなどです。
中には、身元がわかっているにもかかわらず、
誰も名乗り出ないまま何年も無縁納骨堂に安置されて
いる遺骨もあります。
こうした事例を知ると、遠い話のように感じていた「無縁遺骨」が
決して他人事ではないと実感していただけるのではないでしょうか。
今日からできる小さな備え
無縁遺骨を防ぐための備えは、決して大がかりなもの
である必要はありません。
まずはエンディングノートに、葬儀や納骨についての
希望を一行書いておくだけでも、大きな前進です。
次に、頼れる先の候補を1つ書き出しておくこと。
そして、興味があれば、樹木葬や海洋散骨といった
新しい供養の形について調べてみることです。
小さな一歩の積み重ねが、将来の安心につながります。
無縁遺骨は、家族がいるかどうかに関わらず起こりうる問題です。
エンディングノートへの記録と、終活サービスへの依頼
この2つを早めに準備しておきましょう。

身元保証や死後事務について相談したい方は、
PONO那覇のお問い合わせページからご
連絡ください。

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