ある日、お店のGoogleの口コミに、
星1つの評価がついていた。
内容を読んで、思わず反論したくなる。
小さなお店を営んでいると、
一度は経験することではないでしょうか。
口コミは、これからお店を選ぶ人が
必ずと言っていいほど見る情報です。
だからこそ、悪い評価への返信は、
お店の姿勢を伝える大切な機会になります。
この記事では、Googleの公式ヘルプをもとに、
返信と報告の方法を整理します。
まず、その口コミが「正当な苦情」かを見分ける
悪い評価には、大きく分けて2つの種類があります。
- 正当な苦情:待ち時間、説明の分かりにくさ、サービスへの不満など、実際の体験にもとづく意見
- 嫌がらせ・不適切な投稿:事実と違う内容、個人への攻撃、差別的な表現、実際には来店していない人の投稿など
正当な苦情は、たとえ厳しい言葉でも、
お店を見直すきっかけになります。
一方で、嫌がらせにあたる投稿は、
返信で言い争うのではなく、Googleに報告するのが基本です。
返信の前に知っておきたいこと
Googleのビジネスプロフィールで口コミに返信するには、
ビジネスのオーナー確認が済んでいる必要があります。
また、Googleのヘルプによると、
返信は公開される前に審査され、
通常は10分以内、
長いと30日ほどかかる場合があるとされています。
返信は、口コミを書いた本人だけでなく、
これからお店を探す多くの人が読むものだと考えましょう。

正当な苦情への返信の型
正当な苦情には、次の順番で返信すると、
誠実な姿勢が伝わります。
- 感謝:来店と、意見を書いてくれたことへのお礼
- お詫び:不快な思いをさせたことへのお詫び
- 事実と改善:何が起きたのか、どう改善するのかを短く
- 結び:また来てもらえるよう努めること
返信の例
たとえば、待ち時間への不満には、次のように返信します。
「このたびはご来店いただき、ありがとうございました。
予約のお時間にお待たせしてしまい、申し訳ございませんでした。
前のお客様の施術が延びたことが原因で、ご連絡も不十分でした。
今後は、時間に余裕をもった予約の受け方に改め、
遅れる場合は事前にお知らせするようにいたします。」
事実と違う内容が書かれていたとき
明らかに事実と違う内容でも、
返信で「嘘です」と書くのは逆効果です。
「ご指摘の点について、当店の記録を確認いたしましたが、
該当するご予約を見つけることができませんでした。
お手数ですが、詳しい状況を
お知らせいただけますと幸いです」のように、
落ち着いた言葉で事実を伝えましょう。
読む人は、口コミと返信の両方を見て、お店の姿勢を判断します。
返信のタイミング
返信は、できれば数日以内にするのがおすすめです。
ただし、腹が立った状態で書くと、言葉がきつくなりがちです。
一度下書きをして時間をおき、
できればスタッフなど別の人にも読んでもらってから投稿しましょう。
返信で避けたいこと
- 感情的に反論する、言い訳を長く書く
- お客様の個人情報(来店日、施術内容、名前など)を書く
- 「そのような事実はありません」と頭ごなしに否定する
Googleのヘルプでも、否定的な口コミへの返信では、
個人情報を出したり、個人的に攻撃したりしないことが
すすめられています。
詳しい事情を確かめたいときは、
返信で直接の連絡をお願いする形にしましょう。
返信を投稿する前のチェックリスト
- お客様の名前や来店日など、個人を特定できる情報を書いていないか
- 感情的な言葉や、相手を責める言葉が入っていないか
- 言い訳が長くなっていないか
- 改善することが、具体的に書かれているか
- これからお店を探す人が読んでも、印象のよい文章か
よい評価にも返信する
悪い評価への返信ばかりに目が行きがちですが、
よい評価にも、短くお礼を返しましょう。
「ご来店ありがとうございました。
またお会いできるのを楽しみにしています」の一言でも、
お店の温かさが、これから来る人に伝わります。
すべてに長い返信をする必要はなく、続けられる形で十分です。
場面別の返信例
よくある口コミの内容ごとに、返信の例を紹介します。
そのまま使うのではなく、
実際にあったことに合わせて書きかえてください。
料金が高いと感じた、という口コミ
「ご来店ありがとうございました。
料金についてのご意見、真摯に受け止めております。
施術の内容と料金のご案内が分かりにくかったことを、
お詫び申し上げます。
今後は、ご予約の際に、所要時間と料金を
より分かりやすくお伝えいたします。」
スタッフの態度が悪かった、という口コミ
「このたびは、スタッフの対応でご不快な思いをおかけし、
誠に申し訳ございませんでした。
いただいたご意見はスタッフ全員で共有し、
接客の見直しに取り組んでまいります。」
返信に、スタッフの名前を書くのは避けましょう。
スタッフ本人を責めるのではなく、
お店として受け止める姿勢を見せることが大切です。
期待したほど変化がなかった、という口コミ
「ご来店ありがとうございました。
ご期待に沿えず、申し訳ございませんでした。
体の感じ方には個人差がありますが、
施術前のご説明が足りなかったと反省しております。
今後は、施術の内容と目安を、
より丁寧にお伝えいたします。」
ここで「続ければ効果が出ます」のように、
効果を約束する書き方をすると、
かえって誤解を招くので避けましょう。
星だけで、文章がない口コミ
文章のない低い評価では、何が不満だったのか分かりません。
「ご来店ありがとうございました。
お気づきの点がございましたら、
お店まで直接お聞かせいただけますと幸いです」のように、
短く返信しておくと、読む人にも誠実な印象が伝わります。
返信しないほうがよい場合
口コミには返信するのが基本ですが、例外もあります。
- 脅しや、削除と引き換えの要求が書かれている
- 差別的な表現や、スタッフ個人への攻撃が書かれている
- 来店していない人の投稿と思われ、Googleに報告している最中
こうした口コミに返信すると、
かえって相手を刺激したり、
やり取りが長引いたりすることがあります。
まずはGoogleに報告し、結果を待ちましょう。
スタッフへの攻撃がある場合は、
スタッフを守ることを優先し、
必要に応じて専門家に相談します。
お客様からの行き過ぎた言動への備え方は、
サロン・クリニックの経営者が今すぐ始めるカスハラ対策で
まとめています。
不適切な口コミは、Googleに報告する
Googleのポリシーに違反する口コミは、
ビジネスプロフィールから報告できます。
ただし、Googleは、
内容に不満がある、
気に入らないという理由だけで報告しないように
と注意しています。
報告の審査には通常数日かかり、
結果に納得できない場合は、1回だけ再審査を請求できます。
「削除してほしければ」という要求には
低い評価の口コミを書いたうえで、
削除と引き換えに金銭や商品を求めてくるような詐欺もあります。
Googleは、こうした恐喝を報告する
専用の窓口を案内しています。
要求には応じず、証拠を残して報告しましょう。
脅しが続く場合は、警察への相談も考えます。
口コミを集めるときの注意(ステルスマーケティング)
よい口コミを増やしたいと思うのは自然なことです。
ただし、2023年10月からは、
広告であることを隠した表示(ステルスマーケティング)が、
景品表示法の違反になりました。
お店が投稿の内容に関わった口コミは、
お店の広告とみなされることがあります。
お客様に投稿をお願いするときは、内容を指定せず、
自由に書いてもらうことが大切です。
判断に迷うときは、消費者庁のQ&Aで確認しましょう。
口コミを増やすための、正しいお願いの仕方
口コミを増やすいちばんの方法は、
満足してくれたお客様に、素直にお願いすることです。
- 施術や会計のあとに、「よろしければ口コミを書いていただけるとうれしいです」と一言そえる
- 口コミの投稿ページにつながるQRコードを用意しておく
- 内容は指定せず、良いことも気になったことも自由に書いてもらう
- 特定のお客様だけを選んでお願いしない
よい評価だけを集めようとすると、
かえって不自然な口コミになり、
信用を失いかねません。
口コミの返信を続けるための仕組み
口コミへの返信は、一度だけ頑張っても意味がありません。
小さなお店でも無理なく続けられるよう、
仕組みにしておきましょう。
- 確認する日を決める:たとえば毎週月曜の朝に、新しい口コミがないかを見る
- 通知を受け取る:ビジネスプロフィールのアプリやメールで、新しい口コミの通知を受け取るようにする
- 返信のひな形を用意する:よい評価用、正当な苦情用、文章のない評価用の3つがあれば、ほとんどの場面に対応できる
- 担当を決める:スタッフがいる場合は、誰が返信するか、誰が確認するかを決めておく
ひな形はあくまで土台です。
そのまま貼りつけるのではなく、
口コミの内容にふれた一文を必ず加えると、
機械的な返信に見えなくなります。
悪い評価を、お店の改善に活かす
厳しい口コミは、つらいものです。
けれど、多くのお客様は、
不満があっても何も言わずに来なくなります。
わざわざ書いてくれた意見は、
お店を良くするための貴重なヒントでもあります。
- 口コミの内容を、接客・待ち時間・料金・設備などに分けて記録する
- 同じ指摘が続くものから、優先して改善する
- 改善したことは、返信やホームページで伝える
スタッフがいる場合は、口コミを責めるためではなく、
改善のための材料として共有しましょう。
返信の文章に迷ったら
口コミへの返信は、短い文章でお店の印象を大きく左右します。
返信文や、ホームページの文章を
一緒に見直す相談も受け付けています。
まとめ
悪い評価の口コミには、まず正当な苦情か、
嫌がらせかを見分けましょう。
正当な苦情には、感謝、お詫び、
事実と改善、結びの順で、
誠実に返信する。
ポリシーに違反する口コミは、
言い争わずにGoogleへ報告する。
そして、口コミを集めるときは、
ステルスマーケティングにならないよう注意しましょう。
一つひとつの返信が、まだお店に来たことのない人への、
いちばんの自己紹介になります。

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[…] 口コミへの返信の仕方と、Googleへの報告の方法は、Googleの口コミに悪い評価が来たときの返信の仕方でくわしく紹介しています。 […]