「今月、何にいくら使ったかちゃんと説明できますか」。
そう聞かれるとドキッとする方も多いのではないでしょうか。
年金や貯金のやりくりは歳を重ねるほど気になるテーマです。
でも家計簿アプリや表計算ソフトは難しそうで
続けられなかった経験がある方もいるはずです。
実はChatGPTというAIに
ただ話しかけるだけでお金の整理を手伝ってもらう方法があります。
この記事では
その始め方をゼロからやさしくご紹介します。

「お金の管理、なんだか気が重い…」その気持ち、ChatGPTに話してみませんか
家計簿をつけようと思っても三日坊主で終わってしまう。
そんな経験は、決して珍しいことではありません。
お金の話は、家族にも相談しにくいものです。
収入が年金中心になったり支出のペースが以前と変わったりすると
不安はより大きくなります。
実は私は現役の看護師として働く中で入院中の患者さんやご家族から
お金の心配ごとをよく耳にします。
「治療費がいくらかかるのか分からず眠れない」というお話も
一度や二度ではありません。
「子どもに迷惑をかけたくないから家計のことは誰にも相談できない」。
そう打ち明けてくださった方の顔を今でもよく覚えています。
そんな声を聞くたびにお金の不安は体調にも影響することを
実感してきました。
眠れない夜が続いたり、食欲が落ちてしまったりと
心の疲れは体にも表れます。
だからこそ、お金の流れを「見える化」して頭の中のモヤモヤを減らすことには
大きな意味があると感じています。
そこでおすすめしたいのが
ChatGPTというAI(=人工知能のことです)に
家計の相談相手になってもらう方法です。
ChatGPTは、こちらが話しかけた言葉に対して
まるで人間のように文章で答えてくれる
生成AI(=文章や画像などを自動でつくってくれるAI技術のことです)の一つです。
難しい操作や、専門的な知識は一切必要ありません。
スマートフォンやパソコンから
普段のLINEのメッセージを送るような感覚で使うことができます。
「何にいくら使ったか整理してほしい」「使いすぎている項目を教えてほしい」。
そんな風に思っていることをそのまま入力するだけで
ChatGPTが一緒に考えてくれるのです。
誰かに気を遣う必要も恥ずかしい思いをすることもありません。
AIは、何度同じことを聞いても嫌な顔ひとつせず
付き合ってくれます。
家計簿アプリのように
毎日決まった時間に入力する必要もありません。
思い立ったときに
気が向いた分だけ書き出せば十分です。
もう一つ
看護師の視点からお伝えしたいことがあります。
お金の流れを普段から把握しておくと急な入院や体調の変化があったときにも
家族が慌てずに済みます。
「どこにいくら貯めてあるか分からない」という状態は
ご本人だけでなく支える家族の負担にもつながります。
ChatGPTと一緒に整理しておいた記録は
いざというときの安心材料にもなるはずです。
「続けられるか不安」という方にこそ、まずは一度
試しに話しかけてみてほしいと思います。
ChatGPTって何?お金の話をしても大丈夫なの?始める前に知っておきたいこと
まず、ChatGPTがどんなものか簡単に確認しておきましょう。
ChatGPTとは
アメリカのOpenAIという会社が提供している生成AIサービスです。
膨大な文章を学習しており、質問を投げかけると
まるで物知りな相談相手のように答えを返してくれます。
たとえるなら、いつでも話を聞いてくれる物知りな友人のような存在です。
AIに送る質問や指示の文章のことを
「プロンプト」(=AIへの指示文という意味です)と呼ぶこともありますが
難しく考える必要はありません。
普段の話し言葉のまま伝えれば、それで十分伝わります。
使い方はとても簡単です。
始める手順は、おおまかに次のような流れになります。
まず、スマートフォンやパソコンのブラウザで
ChatGPTの公式サイトを開きます。
次に「新規登録」や「アカウントを作成」といったボタンを選びます。
メールアドレスかお持ちのGoogleアカウントを使って
無料の会員登録をします。
登録が終われば、画面の下の方にある入力欄に
話しかけたい言葉を打ち込むだけです。
ここまでの操作は、慣れてしまえば5分もかかりません。
この記事の執筆時点(2026年9月)の情報として
無料プランでも日常的な文章のやり取りは回数を気にせず使える
ようになりました。
以前は「無料版だとすぐに使えなくなる」というイメージがあったかもしれません。
しかし今は費用をかけずに気軽に試せる環境が整っています。
ただし、画面の見た目や手順は今後変更される可能性があります。
実際に操作する際は
表示される案内をあわせて確認しながら進めてください。
お金の話をAIにしても大丈夫なのか心配になる方もいるでしょう。
結論からいうと
日々の支出の「品目」や「金額」程度であれば相談すること自体に
問題はありません。
ただし、銀行の口座番号や暗証番号、マイナンバーといった
他人に知られては困る情報は絶対に入力しないようにしてください。
これはChatGPTに限らず
AIサービス全般に共通する大切な注意点です。
入力した内容がサービスの改善に使われる場合もあるため
公開されて困る情報は書かないという心構えでいると安心です。
「どこまで書いていいか不安」というときは
金額と大まかな使いみちだけを伝えれば十分だと
覚えておいていただければと思います。
はじめの一歩がイメージしづらいという方は
「はじめまして。家計簿をつけるのが苦手なので手伝ってください」と
そのまま打ち込むところから始めてみてください。
どんな入力をすればよいかをChatGPTのほうから逆に聞き返して
教えてくれることもあります。
会員登録をせずに試せる場合もありますが続けて使うなら登録しておいたほうが
それまでのやり取りを見返せて便利です。
なお、生成AIにはChatGPT以外にもClaude(クロード)など
いくつかの種類があります。
サービスによって細かな特徴は異なりますが
「話しかけるように使う」という基本の考え方はどれも共通しています。
この記事では
利用者の多いChatGPTを例にご紹介していきます。
また、ChatGPTは文章を作るのが得意な一方で
まれに事実と異なる内容をもっともらしく答えてしまうことがあります。
これは生成AI全般に見られる性質で
「ハルシネーション」(=AIがもっともらしい誤りを答えてしまう現象のことです)
と呼ばれています。
金額の集計結果など大事な部分は自分の目でも確かめる
という心構えを持っておくとより安心して使うことができます。
紙の本でじっくり操作を確認したいという方には
シニア向けに書かれたChatGPTの入門書も市販されています。
手元に置いておくと画面と照らし合わせながら安心して
進められるでしょう。
実際にやってみよう。1か月の支出をChatGPTに整理してもらう手順
まずは、レシートやメモを見ながら
ここ1か月で使ったお金を思い出してみましょう。
細かい金額までは覚えていなくても大丈夫です。
「だいたい」で構いませんので、食費、日用品
交通費、医療費など思いつく範囲で書き出してみてください。
準備ができたら、ChatGPTの入力欄に
次のような文章を打ち込んでみましょう。
「今月使ったお金を伝えるので
食費・日用品・交通費・医療費・その他
に分けて整理してください」。
そのあとに続けて
「8月1日 スーパーで買い物 3200円」というように
日付と内容、金額を一つずつ伝えていきます。
すべて伝え終えたら、「これまでの内容を
項目ごとに合計金額を出して表にまとめてください」とお願いしてみましょう。
すると、ChatGPTが自動で分類し
見やすい表の形にして返してくれます。
入力する文章に
正しい言い回しや丁寧な言葉づかいは必要ありません。
「これ、〇〇円だった」というような
メモ書きのような伝え方で十分に伝わります。
もし分類のしかたが思っていたものと違ったときは
「食費と日用品をまとめて生活費にして」のように
そのまま伝え直せば、AIがすぐに直してくれます。
何度でも、気が済むまでやり直せるのも
紙の家計簿にはないAIならではの気楽さです
文字を打つのが大変だという方にはもう一つの方法があります。
ChatGPTのアプリには
写真を見せて内容を読み取ってもらえる機能も用意されています。
レシートを並べて撮影し、「この写真の金額を
項目ごとに合計してください」と伝えるだけで
入力の手間をぐっと減らせます。
ただし
読み取りの結果が必ず正しいとは限らないため
大きな金額のときは目でも確認しておきましょう。

文字入力と写真
どちらか使いやすいと感じたほうを選んで
無理なく続けられる方法を見つけてください。
最初のうちは1週間分だけ試してみるのもおすすめです。
少ない量から始めれば、操作にも慣れやすく
続けるハードルも下がります。
実際のやり取りのイメージも少しご紹介しておきましょう。
「8月の支出をまとめたいです。スーパー3200円
病院1500円、電車代800円
孫へのお祝い5000円です」と伝えたとします。
すると、ChatGPTは「食費3200円
医療費1500円、交通費800円
交際費5000円
合計10500円ですね」というように
項目ごとにまとめて返してくれます。
さらに「先月と比べて
増えている項目はありますか」と続けて聞けば
前の会話を踏まえたうえで答えてくれるのも
ChatGPTの便利なところです。
一つの画面の中で
まるで表計算ソフトの担当者と話しているかのように
やり取りを積み重ねていけるのです。
ChatGPTには
会話ごとに名前をつけて保存しておける機能もあります。
「2026年9月の家計」のように名前をつけておけば
翌月もすぐに見つけ出して見返すことができます
月ごとにやり取りを分けておくと
あとから比較したいときにも探しやすく
整理の手間がぐっと減ります。
「使いすぎているところ」を教えてもらう・続けるための工夫
支出を整理できたら
次はChatGPTに感想やアドバイスを求めてみましょう。
「この中で
使いすぎている項目はありますか」というように尋ねると
ChatGPTが入力された金額をもとに
気づいた点を挙げてくれます。
「来月、少し減らせそうなところがあれば
理由もあわせて教えてください」と付け加えると
より具体的な答えが返ってきます。
たとえば「食費が先月より15%ほど増えています。
外食が増えたことが理由かもしれません」というように
変化の理由まで添えて答えてくれることもあります。
指摘された内容に納得できないときは
「いえ外食ではなく孫が遊びに来たときの食材費です」と伝え返せば
その事情もふまえたうえで会話を続けてくれます。
一方的に評価されるのではなく
対話をしながら一緒に振り返れるところが
ChatGPTならではの心強さだと感じます。
もちろん、AIの答えがいつも正解とは限りません。
あくまで一つの視点として
参考程度に受け止めるくらいがちょうどよいでしょう。
数字を見比べるのが苦手だという方には
グラフでの表示もおすすめです。
「今の支出の内訳を
円グラフで表してください」とお願いすると
割合を視覚的に確認できる図を作ってくれることがあります。
文字だけの表より
ひと目で全体のバランスがつかめるという声もよく聞きます。
続けるコツは、完璧を目指さないことです。
毎日つけようとせず、週末や気が向いたタイミングで
まとめて話しかけるだけでも十分に役立ちます。
たとえば「毎月第一土曜日はお金と向き合う日」など
自分なりのペースを決めてしまうのも一つの方法です。
細かさよりも
月に一度でも自分のお金の流れを振り返る習慣そのものに
大きな価値があります。
ChatGPTで整理した内容を
あとから見返しやすいように紙にも書き写しておきたいという方には
シニア世代向けに作られた家計簿ノートを一冊用意しておくのもおすすめです。
AIでの整理と、手書きの記録を組み合わせることで
より安心感が増すはずです。
画面の中だけで完結させず
手を動かして書く時間を持つことで
記憶にも残りやすくなります。
続ける工夫として
スマートフォンのカレンダーやリマインダーに
「ChatGPTと家計の話をする日」を登録しておくのもおすすめです。
「今週は使いすぎたかも」と感じた週があれば
思い切って「今週だけ無駄づかいを減らすコツを教えてください」
と聞いてみるのもよいでしょう。
AIならではの
押しつけがましくない距離感のアドバイスが
案外気持ちを楽にしてくれることもあります。
安心して長く続けるための注意点

最後に、ChatGPTを家計管理に使ううえで
気をつけておきたい点を整理しておきます。
一つ目は、AIが出す数字をそのまま鵜呑みにしないことです。
ChatGPTは文章を作るのが得意なAIですが
計算を必ずしも正確に行えるとは限りません。
合計金額など、大事な数字は
自分の目でも一度確認する習慣をつけておくと安心です。
二つ目は、繰り返しになりますが
個人を特定できる情報や口座情報などは入力しないという原則です。
それだけ大切なことなので、あらためてお伝えしました。
家族と一緒に見返したいときは
名前や住所などを省いたメモにしてから
ChatGPTに伝えるようにすると
より安心です。
三つ目は
ChatGPTはあくまで「整理」や「気づき」を手伝ってくれる道具であり
専門家に代わるものではないということです。
大きな金額の判断や、資産運用に関わる相談は
必要に応じて
ファイナンシャルプランナーなど専門家にも相談することをおすすめします。
四つ目は
やり取りの内容をときどき見返す習慣をつけることです。
ChatGPTでの会話は
あとからさかのぼって読み返すこともできるため
先月と今月の変化を比べる材料としても役立ちます。
五つ目は、家族と情報を共有したいときの工夫です。
ChatGPTの画面をそのまま見せてもよいですし
まとめてもらった内容をメモに書き写して渡すのもよいでしょう。
無理にアカウントを共有する必要はなく
必要な部分だけを伝える形で十分です。
看護師として
たくさんの方の生活を見てきた立場から率直な思いをお伝えします。
お金の不安を一人で抱え込んだまま過ごす時間は
想像以上に心と体を疲れさせるものです。
ほんの少しでもその重荷をAIに分けてもらうことで
気持ちが軽くなる方がきっといらっしゃると思います。
「うまくできるだろうか」と身構えなくても大丈夫です。
失敗しても
AIは何度でもやり直しに付き合ってくれますし
誰かに知られて恥ずかしい思いをすることもありません。
今日ご紹介した方法は、どれも今すぐ無料で試せるものばかりです。
まずは一つだけでも実際にChatGPTに話しかけてみてください。
「はじめての大人のAI入門」では
こうした日常のちょっとした場面でAIを使う方法を
これからも一つずつやさしくお伝えしていきます。
ぜひ他の記事もあわせてご覧ください。
おすすめ内部リンク
>>>はじめての生成AI|ChatGPTってなに?からやさしくわかる入門ガイド
>>>はじめての書類の読み解き|届いたお知らせをAIにやさしく説明してもらう方法
>>>はじめての詐欺相談|怪しいメールや電話をChatGPTに聞いてみるやさしい使い方
よくある質問
なお、個人情報保護委員会は、生成AIに
入力した個人情報が、AIの学習に
使われる可能性があることなどを踏まえ、
入力する内容に十分気をつけるよう呼びかけています
(生成AIサービスの利用に関する注意喚起)。
名前や住所、電話番号、病名などは、
入力しない習慣をつけておくと安心です。
お金や契約にかかわる判断は、AIの答えだけで
決めず、必要に応じて専門家や窓口に
確かめるようにしてください。
まとめ
今回は
ChatGPTを使って家計を整理する方法をご紹介しました。
難しい操作は必要なく
思ったことをそのまま話しかけるだけで
支出の整理からアドバイスまで手伝ってもらえます。
個人情報の入力には注意しつつまずは今月の支出を一つ
ChatGPTに伝えてみてください。
小さな一歩が
お金の不安を減らす大きなきっかけになるかもしれません。
焦らず、自分のペースで
AIとの付き合い方を少しずつ広げていきましょう。
もっと学びたい方に向けて、AI入門の教材を
コクアマーケットで紹介しています。

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